【滋賀】余呉湖・賤ヶ岳ハイキングコースを徹底解説【古戦場と羽衣伝説】 

登山・ハイキング
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余呉湖・賤ヶ岳(大岩山・賤ヶ岳)ハイキングコースは、滋賀県の琵琶湖北部にある余呉湖を一周するハイキングコースです。

余呉湖は年中波が静かで鏡湖とも呼ばれ、鏡のように山々の景色を湖に移します。

ここには、羽衣伝説と賤ヶ岳の合戦という2つ物語と縁があります。

余呉湖には天女が水浴びに舞い降りた時、羽衣をかけたと言う羽衣伝説に登場する天女の衣掛柳があります。

賤ヶ岳(しずがだけ)の合戦は、織田信長なき後の主導権争いで、1583年3月に羽柴秀吉と柴田勝家両軍10万の軍勢が戦った場所です。

コース上には、合戦の跡地や歴史を教えてくれる看板も多く存在します。

今回はこの歴史ロマンあふれる賤ヶ岳古戦場ハイキングコースを紹介します。

大岩山・賤ヶ岳ハイキングのルート

JR余呉駅から大岩山を経由し、賤ヶ岳へ登頂します。

その後下山して余呉湖脇を歩き、余呉湖を一周する形で余呉駅に戻ります。

所要時間は3時間30分程度です。

標高は421メートルと低山であるため、登山難易度は低めです。

余呉湖・賤ヶ岳ハイキングコース紹介

JR余呉駅〜余呉湖観光館〜大岩山山頂(40分)

JR余呉駅に到着しました。

余呉駅に停車する電車の本数は1時間に1本程度と少なく、時間に余裕を持って訪れることをお勧めします。

駅を降りてすぐ南側には、余呉湖周辺の遊歩道について説明されています。

今回登る賤ヶ岳へのルートもバッチリ紹介されています。

余呉の観光スポットについても紹介があります。

駅を降りてすぐに迎えてくれるのは一面の広大な田んぼです。

夏の終わりに訪れましたが、稲穂が色づき始め、田舎ののどかさを感じさせてくれます。

駅を南にまっすぐ進みます。

すると分かれ道に突き当たりますので、ここで左折します。

道路沿いを進みます。

橋を越えてすぐに標識があり、このまま登山道に進むか、余呉湖観光館に行くか選ぶことができます。

今回は余呉湖観光館に向かいます。

余呉湖一周はウォーキングルートとしても設定されています。

余呉湖観光館に到着しました。

ここでは余呉の歴史紹介や、食事店、野菜販売コーナー、トイレなどが併設されています。

登山前の栄養補給に月見蕎麦をいただきました。

店員のおばちゃんは気さくな方です。

食事亭の横には、野菜が直売されていました。

建物の中に賤ヶ岳合戦と天女伝説に関するポスターがあり、歴史の深さを教えてくれます。

観光館を出て、元来た道を戻り、登山口に向かいます。

橋のほうに戻り、右折し先に進むと標識が見えます。

登り口に向かいます。

また少し進むと登山口の標識があり、細い舗装された道を上って行きます。

ここから上りの始まりです。

少し登ると早速山の中に入っていきます。

まだかろうじて石の部分が残っていますが、もう完全に森の中に入ったような形です。

晩夏ですが蝉の鳴き声は響き、まだまだ夏を感じさせてくれます。気温も高めです。

一本道で、分かれ道には標識があり迷いにくいです。

賤ヶ岳方面に進みます。

完全に舗装路がなくなり、土の道になりました。

標識に従って済みます。

倒れていましたが、熊注意の看板がありました。

賤ヶ岳はこの木の階段を上った細いルートのようなので登ります。

緑色のいが栗がありました。

細い道を進みます。

少し進むと分かれ道と標識があり、中川清秀の墓への登りルートと賤ヶ岳に進むルートがあります。

すぐ近くなので中川清秀の墓の方へ寄り道してみます。

小高く開けた場所に出ました。

ここが大岩山のてっぺんのようです。

すぐ横を見ると、中川清秀の墓がぽつんとあります。

この大岩山は羽柴秀吉側であった中川清秀が守った砦跡です。

柴田勝家側の佐久間盛政との戦に敗れましたが、その戦いは激戦だったようです。

施設は完全に撤去されて更地となっていますが、当時の砦跡を解説する標識があり、戦いの様子を偲ばせます。

ベンチがあったため、少し休憩をしました。

大岩山山頂〜首洗いの池〜賤ヶ岳山頂(50分)

元来た道を下り、先に進みます。

しばらくすると首洗いの池への標識に着きます。

ここでもまた少し寄り道をして、道を下ります。

道を下って程なく、首洗いの池に到着しました。

中川清秀の遺体は当時の土民たちによって運ばれ、この池で首を洗って匿われたようです。

本当に小さな池で、周辺に水場はありません。

見落としそうな所にそんな歴史があったとは!と思わされます。

賤ヶ岳への登山コースは自然豊かで、この周辺には大きなキノコがありました。

寄り道した道を上がって戻り、先に進みます。

今度は猿が馬場に到着しました。

ここは、羽柴秀吉が敗退する佐久間盛政の追撃戦をしていた場所です。

このまま秀吉は追撃を進め、賤ケ岳山頂に陣を移しました。

秀吉の後を追う様に、賤ケ岳山頂に向かいます。

道は細い林道です。

ここから斜面は少し厳しくなり、頂上まで最後の踏ん張りが必要になります。

何とか坂を上ると、視界が開け賤ヶ岳山頂に到着しました。

周辺には公共トイレや、休憩の用のテーブル、ベンチが置いてあります。

銅像は柴田勝家の像です。

奥側に見えるのは、賤ヶ岳南側の景色です。

見晴らしは非常に良く、眺めは最高です。

今度は北側に視線を移します。

賤ヶ岳の合戦図があり、軍がどこに配置されたか詳細に書かれていました。

そして見える余呉湖の景色。

緑に囲まれた湖の姿を見渡せます。

賤ヶ岳の三角点がありました。

標高は421メートルです。

賤ヶ岳七本槍古戦場と書かれていました。

賤ヶ岳の合戦で功名をあげた、福島正則や加藤清正ら羽柴秀吉配下の若武者のことを7本槍と呼んだそうです。

奥に進むと、展望台と賤ヶ岳リフト乗り場への看板がありました。

賤ヶ岳は登山以外にもリフトで登ることができます。

リフト乗り場には無料駐車場が用意されています。

賤ヶ岳リフトとは | 賤ヶ岳リフト
滋賀県長浜市にある賤ヶ岳リフトの情報をご覧いただけます。

展望台からは、銀色に輝く美しい琵琶湖が見渡せます。

やはり琵琶湖は大きい。

余呉湖は全体が見渡せるのに対し、琵琶湖は一部しか見ることができず、対岸は見えません。

賤ヶ岳山頂〜槍洗いの池〜菊石姫と蛇の眼玉石(70分)

一通り見学をしたら、余呉湖に向かって下山します。

賤ヶ岳リフト乗り場の逆方向、この小さな道を歩いていきます。

すぐに見慣れた林道になります。

道なりに下りると分かれ道に突き当たります。

標識通り右側に進行方向を取り、さらに下って行きます。

この辺は道が舗装されておらず、虫も多くいました。

蚊がまとわりついてくるため、虫除けスプレーなどあった方が良いでしょう。

山を下ると余呉湖を囲う道路があり、その先には余呉湖が広がります。

鏡湖の名通りの美しさで、山々と空を反射し映しています。

上からは全体が見渡せた湖ですが、実際に降り立ってみると大きな湖であることを改めて認識させられます。

ここにも賤ヶ岳の七本槍古戦場に関する看板があります。

余呉湖の西側を北上して行きます。

山から降りた先を左折して、道路沿いを歩きます。

車も走るため注意です。

道路脇には湖岸の遊歩道があるのでそちらを進みます。

整備されており、道中にはトイレもあります。

ここが槍洗いの池と言われている場所です。

武将、青木新兵衛方斉が敵を前にして悠々と血のついた槍を洗っていた、と伝えられています。

道路脇の目を惹く石が、菊石姫と蛇の目玉石です。

雨を降らし村を救うため入水した、菊石姫の悲しい物語が石碑に刻まれています。

菊石姫と蛇の目玉石〜天女の衣掛柳〜JR余呉駅(50分)

湖から少し離れ、田んぼの間を抜ける道に入りました。

駅からも見えた稲穂が各所にあります。

稲のいい匂いが漂ってきます。

貯水池に浮かぶ水草に目を奪われました。

何気ないところに灯篭があり、昔から人々が暮らしてきた歴史を思わせます。

地元の子供たちが連れ立って虫取りをしており、どこかひと昔前の日本の姿を想像させてくれます。

道路沿いを歩いていると、サギがいました。

ひたすら道を道路を歩いていくと、余呉駅が見えました。

手前の稲穂にはバッタがたくさんおり、音に反応して一斉に周りを飛びまわっていました。

普段バッタを見ないので、一様に飛び回る姿は珍しく、新鮮な感覚でした。

写真に撮り忘れましたが、天女伝説に出てくる天女の衣掛柳も余呉駅近くにあります。

空から降りてきた天女が、衣をかけた柳がこの場所の様です。

先の標識に従って道路を左折し、余呉駅に帰りハイキング終了です。

寄り道して敦賀のヨーロッパ軒へ行く

帰りは夕食時になったので、何かご飯を食べて帰りたいと思いました。

残念ながら余呉駅周辺に食事できる施設は少ないです。

少し足を伸ばして、敦賀駅のヨーロッパ軒のソースカツ丼を食べに行こうと考えました。

余呉駅から敦賀駅までは約30分程度です。

敦賀駅を出た時は大雨が降っており、ヨーロッパ軒までは徒歩10分程度ありました。

しかしアーケードが大部分にあり、半分程度の区間は濡れずに済むことができました。

敦賀ヨーロッパ軒駅前店です。

ヨーロッパ軒は福井のB級グルメであるソースカツ丼を出すチェーン店ですが、福井県にしか展開していません。

ソースカツ丼のセットです。

カツは大きく味もしっかり染み込んでいます。

トレッキングをして疲れた体に染み渡るような美味しさでした。

結構量があるように見えますが、油っぽくないため、するすると食べ終えることができました。

少し寄り道になりましたが、来て良かったです。

ちなみにこの日は夕方からの雨風の影響で、湖西線が一部運休になっており、電車の遅延が発生していました。

琵琶湖周辺は地形的に風が強く、JRの運休や遅延が起こりやすい地域です。

遠くから訪れる方は、スケジューリングには注意してください。

余呉湖・賤ヶ岳ウォーキングコースまとめ

大岩山・賤ヶ岳古戦場ウォーキングコースの紹介でした。

道は迷うところが少なく、標識もしっかりあるため歩きやすいです。

歴史背景を知らなくても随所にある看板が説明をしてくれるため、歴史を楽しむことができます。

山道ではありますがそこまで本格的な登山コースではないため、ウォーキングシューズでも充分に歩くことができます。

羽柴秀吉の気持ちになりながら、この古戦場ハイキングコースを歩いてみませんか。

参考書籍

日帰りウォーキング関西の本を、ルートの参考にしました。

地図

〒529-0431 滋賀県長浜市木之本町大音1068

天気

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