冬登山を行うにあたって、ミドルレーヤー(中間着)として使えるフリースを探していました。
それまではウルトラライトダウンを中間着として使っていたのですが、通気性が悪さから汗冷えがひどく、長時間の登山では命の危険があると感じました。
その点、フリースは通気性が良いため登山向きであり、汗冷え解消のための選択肢になります。
そうして見つけたのが、THE NORTH FACEのマウンテンバーサマイクロジャケット(Mountain Versa Micro Jacket)です。
登山用に購入したのですがデザインが良く、カジュアルファッションなど幅広い用途に使えて愛用しています。
10回以上着用してみたので、この商品のレビューを行います。
マウンテンバーサマイクロジャケットの生地の変遷
細かい話ですが、THE NORTH FACEのマウンテンバーサマイクロジャケットは販売時期によって、生地(素材)が変わっています。
販売時期 | 生地 | 生地の会社 | 品番 |
2018年春夏 | ポーラテッククラシック100 | ポーラテック社 | NL21404 |
2018年秋冬 | バーサマイクロ100 | ノースフェイス社 | NL61804 |
2019年以降 | バーサマイクロ100(リサイクル素材) | ノースフェイス社 | NL71904 |
ポーラテック(POLARTEC)社製の生地はアメリカ軍の服としても利用されるほど、耐久性と軽量製に優れています。
しかし、2018年秋冬以降は、ノースフェイス社が独自開発した素材となりました。
※デナリジャケットなど、THE NORTH FACEのフリース全般が同様に変更になりました。
ネット上では、現在のバーサマイクロJKTは、クオリティが落ちたなどというレビューも見かけます。(後述します。)
私自身購入時に迷っていたのですが、ちょうど古着屋で状態の良い商品を発見しました。
品番はNL21404(ベージュ)とNL61804(ネイビー)です。
どちらも古着屋では一番上のランク(状態が良い)で販売されており、せっかくなので両方購入することとしました。
マウンテンバーサマイクロジャケットを使ってみたメリット
以下、NL21404とNL61804共通のメリット(良い点)になります。
よく伸びて、体にフィットする
サイズ感はタイト目です。
他のノースフェイス商品より1サイズ上げて購入すべきと思います。
ただし、登山においてはインナーの上に着るので、あまり大きすぎるサイズにしてしまうのは良くないです。
試着時はかなりピッタリしているので、登山時に長時間使用すると窮屈にならないかなと心配でした。
しかし、ストレッチ性があり、生地がよく伸びるため、1日着用してもストレスはありませんでした。
肩こりしやすい体質ですが、登山後も問題ありません。
着丈が短めのため、マウンテンパーカのアウターからはみ出しにくいのも嬉しいポイントです。
素材が薄手のため、通年使える
ノースフェイスは様々なフリースを販売しています。
似たようなデザインのフリースに、デナリジャケットという商品がありますが、こちらは生地が厚めになっています。
マウンテンバーサマイクロジャケットは薄手のため、寒冷地に行く時のフリースとしては、デナリジャケットに比べ、暖かさに欠けます。
しかし薄めの分、重ね着をすることで細かく温度を調整できますし、軽量です。
また、暖かくなってきたときはアウターとしても利用でき、通年使うことができます。
多用途に利用しやすいため、薄手のフリースは汎用性が高く、初めてのフリースとしてオススメです。
ウルトラライトダウンと比べて通気性がある
ミドルレイヤー(中間着)として考えたとき、フリースはウルトラライトダウンと比べて通気性に優れるため蒸れにくいです。
暖かさはダウンの方に軍杯が上がりますが、低体温症に繋がりかねない登山時の汗冷えは何よりも危険です。
常に装着する中間着としては、フリースが断然お勧めです。
ウルトラライトダウンは、登っていても汗が出ない位寒い時の着用をおすすめします。
デザインが良いため、登山以外の場面で使える
マウンテンバーサマイクロジャケットは、シンプルなデザインなため、登山時以外の場面にもおすすめです。
吸湿性に優れているため、スポーツのトレーニング時のジャージ代わりにも便利です。
また、少し大きめのサイズを選んで、Tシャツの上に羽織っても様になります。
登山以外の用途で使いたい場合は、ブラックやネイビーなどの色を選ぶのも良いですね。
写真のカーキも可愛く、シンプルな黒のボトムスと組み合わせるとカジュアル崩れすぎないコーデになります。
肩の部分がナイロン素材である
肩部分の黒い部分はナイロン素材になっています。
これはバックパックを背負うことを考慮し、フリース素材が摩擦で削れてしまうのを防ぐために採用されています。
細部にこだわるノースフェイスらしく、登山時のアウターとして使えるようによく考えられています。
レビューで見かけたデメリットと個人的見解
個人的には、この商品に対しての大きなデメリットは感じませんでした。
あえて言うなら、値段が少し高めというところでしょうか。
しかし、ネット上の口コミでは辛口のコメントも見受けられました。
ネット上で見かけたデメリットに対して、個人的に思ったことを記入します。
利用時に毛が抜ける・毛玉ができやすい
アマゾンのレビューには、使用時の毛抜けがひどい、毛玉ができやすいというものがありました。
インナーにしていたTシャツやシートベルトに大量に毛が付着したなどの声がありましたが、私は問題ありませんでした。
私が購入したのは中古品なので、新品は初めは毛抜けがあるのかもしれません。
しかし、私が購入した商品は使用感が浅く状態が良いものでしたので、ある程度したら毛抜けは落ち着くと思います。
洗濯時に毛が抜ける
洗濯時にも毛が抜けるというレビューは多く見かけました。
一応ネットに入れて手洗いモードで洗濯していますが、毛が抜けるという事態にはなっていません。
もちろん多少抜けてはいるのでしょうが、抜け毛が他の洗濯物につくことも現状ありません。
新品で購入した方は、初めの方は毛抜けがあるかもしれませんが、すぐに収まると思いますよ。
レビューが多いことは確かなので、洗濯時にはネットに入れて手洗いモードで洗濯すると良いでしょう。
ポーラテック生地とバーサマイクロ生地でクオリティが異なるのか?
さて、ここでは、生地が変わってクオリティが落ちた問題について考えてみます。
違いを感じる部分
毛足の長さ
一番の生地の違いが感じられる部分は、毛足の長さです。
若干ですが、ポーラテック生地(ベージュ)は毛が長く、ノースフェイス生地(ネイビー)は毛が短いです。
また、ポーラテック生地は手触りが滑らかですが、ノースフェイス生地は少しザラザラします。
これらの違いからか、ポーラテック製の方が生地に高級感があるように見えるため、明るい色の商品は昔のポーラテック製の商品の方が見栄えがいいでしょう。
重さ
Mサイズの重さは262gと241gとなり、ノースフェイス開発のバーサマイクロ生地の方が軽かったです。
これは、中古品であることで洗濯回数による差により、毛抜けの量の違うのかもしれません。
同じデザインで重さが違うということは、現行のバーサマイクロ素材は軽く、ポーラテック素材は生地がしっかりしていると表現することもできそうです。
しかし、この20gの重さの差というのは、着ている分には差を感じることはありません。
違いが感じられない部分
サイズ
どちらもMサイズを購入しましたが、着丈や肩幅などの着用感はどちらも同じでした。
耐久性
耐久性に関してはこれから試していく予定ですが、現在どちらも10回程度洗濯していますが、パッと見の劣化はありません。
機能性・着心地
着用時の機能性、暖かさや透湿性などの違いは、素人目には感じられません。
また、毛足が違うことによる着心地についても、個人的には違いを感じることはありませんでした。
twitterでの評判
今シーズンも活躍してもらってるノースフェイスのデナリジャケットとマウンテンバーサマイクロジャケット。ポーラテックだからあと10年は現役で活躍してくれそうかな? pic.twitter.com/qSQVBktB9U
— ET (@ET67855498) December 11, 2022
マウンテンバーサマイクロジャケットのメリット・デメリットまとめ
ノースフェイスのフリース、マウンテンバーサマイクロジャケット(Mountain Versa Micro Jacket)についてのレビューでした。
メリットとしては、薄手でストレッチ製があり、通年使うことができます。
また、デザイン性が良いため、私服での利用も可能です。
デメリットとしては、毛が抜けやすいというレビューがあること。
これは、使っていくうちに治り、手洗いモードで洗濯すれば個人的には問題ないと感じました。
通年使える登山用フリースや私服として着れるフリースをお探しの方にはおすすめです。
個人的に長く愛用できそうな商品を見つけることができ、非常に気に入っています!
毎年限定の新色が販売されるため、気に入った色があればその時に購入しておきましょう。
コメント