寒い冬の登山のシーズンがやってきました。
登山道具は、本格的なものを全て揃えようとすると高いものです。
しかし、初心者としては、もっと気軽に登山を楽しみたい!というのが本音でしょう。
そのため、今回は冬山登山の装備(ウェア)で気をつけることについて道具毎に考えてみました。
実際に自分の利用しているおすすめのアイテムも紹介します。
この記事を書くにあたって、実際に雪が積もった冬山登山を3回ほど体験しました。
※あくまで、下山含めて4時間程度の日帰りかつ1000m以下の低山に関しての記事です。
冬山登山の装備で気をつけること
速乾素材のインナー
冬登山で一番気をつけるべきポイントは、汗冷えです。
登りは思った以上に汗をかくため、休憩中に汗を吸ったインナーは体を冷やしてしまいます。
そのため、インナーは汗を素早く吸収し、すぐに乾く素材のものが良いとされます。
ヒートテックが登山に向いていないと言われる理由は、2つあります。
一つは、汗を吸収して発熱するため、行動中により暑くなり発汗量が増える事
もう一つは、汗が乾きにくい素材のため、汗冷えを起こす事です。
汗冷えによって体を冷やすと、冬の寒さと相まって一気に低体温症に陥り、死のリスクがあります。
実際に友人は、たった30分程度の登山であったにも関わらず、ヒートテックを着てきた事で体が冷えて辛い、と話していました。
行動前は寒いため、ヒートテックを着たくなる気持ちはとてもよくわかりますが、インナーは冬であっても必ず速乾素材を選びましょう。
私はワークマンの肌さらDRYという商品を通年使っているのですが、公式通販ではよく品切れをしています。
上位互換の商品としては、モンベルのアウトドア インナーシャツは、長く登山家から愛用されているため、信頼性があります。
迷ったらこれを買っておけば間違いありません。
より汗冷えを軽減したい場合は、ドライメッシュインナーを着るのがよいそうです。
見た目は気になるかもしれませんが、インナーと体に隙間ができるため、インナーが乾くスピードを速めてくれる優れものです。
汗冷え対策には最高の商品となっています。
犬ヶ岳登山!
— トナマサ (@mMuKRFTxMr293Xl) January 17, 2021
恐ヶ渕〜三ノ岳〜ウグイス谷
風もあるし寒いですね。
アンダーにドライメッシュインナー
Tシャツとアームスリーブ、ウインドシェル、バーサライトジャケットで凌ぎました。
手が痺れて、写真もほとんど撮ってません。
そこのカップスープは最高に美味かったですよ! pic.twitter.com/8nYLaUfSmK
アウトドア用のフリース
冬登山を始めて行うときに、フリースを持っていませんでした。
そのため、速乾インナーの上にウルトラライトダウンをミドルレイヤー(中間着)にしたのですが、蒸れて汗冷えを起こしていました。
かといってライトダウンを脱ぐと寒く、すぐに着直さないと居ても立っても居られないような状況でした。
そこで調べた結果、中間着を速乾性のあるアウトドアフリースにすることで解決しました。
ダウンよりもフリースの方が通気性があり、インナーが素早く乾くのを助けてくれます。
アウトドアブランドのフリースはより速乾性が高くなるよう設計されており、薄く体が動かしやすいのが特徴です。
いくつか試しましたが、私はノースフェイスのマウンテンバーサマイクロジャケットを良く使っています。
サイズはタイト目でありながら、よく伸びるため肩周りも楽です。
薄手のため、暑くなりすぎることもありません。
デザインの良さや着丈が短いためアウターからはみ出さない部分も気に入っています。
ゴアテックス製のレインウェア
レインウェア(雨具)は少し値が張ってもゴアテックス製のものが良いです。
ゴアテックスは多くの登山ブランドのレインウェアに長年使われている素材で、信頼性は高いです。
透湿性が良く、湿気を逃がしてくれるため蒸れにくいです。
ワークマンのレインウェアは5000円程度で上下が揃うものの、youtubeでは縫い目から水漏れがするという動画もありました。
体が雨に濡れると、寒さによって生命が危機にさらされます。
ゴアテックス素材であれば上下で3万円程度はかかりますが、素材の経年劣化がほとんどないため、10年程利用できます。
また、破れた時などは販売店で修理をすることもできます。
実際に私が昔買ったノースフェイスのゴアテックス製のレインウェアは、7年経った今でも現役です。
現在は、ノースフェイスのクライムライトジャケットを購入し、愛用しています。
値段は少し高いですが、通年の登山アウターとして使えますし、雨の日や自転車に乗っている時の日常着としても役立ちます。
ブラックであれば、普段着としても利用しやすいので、アウトドアとの兼用で考えている方にもおすすめ。
パンツはジャケットのセットアップとして使える、クライムライトジップパンツがおすすめです。
トレッキングシューズ
通年使えるミドルカットのトレッキングシューズがあれば、日帰りレベルでは冬山用のシューズを買う必要はないと思います。
実際に雪が残る登山道を何度も経験しましたが、浸水してきたり、著しく滑るような場面はありませんでした。
もちろん、長時間のトレッキング時やより状況が厳しい冬山に挑む場合は、冬山用のシューズを検討する余地はあると思います。
しかし、日帰りの低山レベルであれば、いつものシューズで大丈夫です。
ちなみに、私は初心者向けのトレッキングシューズである、キャラバンのトレッキングシューズを履いています。
比較的安価ながらGore-Tex性で防水は完璧で、足首をしっかりと保護してくれています。
シューズは暗めの色の方がパンツと合わせやすく、汚れが目立ちにくいと思います。
トレッキングパンツ
トレッキングパンツと書いておきながら、私はトレッキングパンツを利用したことがありません。
mont-bellのものを試着したことはあるのですが、足の付け根あたりが少し動かしにくく感じ、購入を見送った経験があります。
私は通年でユニクロのインナータイツと感動パンツを愛用していますが、特に寒いと感じたことはありません。
感動パンツは山で20回以上利用していますが、今のところ引っ掛けて破れるといったこともないです。
よく伸びるため足を動かしやすく、値段も安いためおすすめです。
弱点はベルトをつけないといけないところくらいでしょうか。
愛用者が多く、軽い撥水性と高い耐久性、耐風性のあるトレッキングパンツを購入したい方は、モンベルのライトトレッキングパンツがおすすめ。
手袋・靴下・ネックウォーマー・ニット帽
靴下以外はすべてユニクロで揃えたのですが、使いやすく気に入っています。
ネックウォーマーとニット帽は風が冷たいときに着用します。
ニット帽は耳を隠すことで体感温度がかなり変わるため、おすすめです。
靴下はモンベルのメリノウール素材のソックスが暖かくて長く使えて便利です。
ヒートテックグローブはずっと水に触れてると浸水しますが、雪に触れるくらいでは全然大丈夫です。
デザインも指が細く見えるように作られているため、日常使いにも最適です。
残念ながら耐久性はあまり高くなく、ほつれやすいことがデメリットです。
より高性能の手袋としては、ノースフェイスのイーチップグローブが上位互換のアイテムとなっていますので、こちらもおすすめです。
ウルトラライトダウン
常用すると通気性の悪さから汗冷えを引き起こしますが、平常時や休憩時にあると助かる秘密兵器です。
寒くて行動中にも汗をかかないような場面では、フリースの上から第2の中間着として着用しながら行動することもできます。
とても軽く携行性も抜群なため、1枚必ず持っていくようにしています。
ちなみに私はユニクロのものを愛用していますし、機能性も十分だと感じています。
お金に余裕があれば、モンベルのスペリオダウンはより高性能で上位互換の製品です。
スマホのタッチペン
冬は寒いため手袋をしながら登山することが多くなります。
しかし、スマホで道を調べたい時などは手袋をつけたままだとスムーズに操作ができず、面倒です。
こんなときにスマホのタッチペンがあれば、手袋を外すことなく操作できてストレスフリーです。
何度も手袋の付け外しをしなくて済むのは快適ですよ。
冬山登山で気をつけるべき道具まとめ
冬山で気をつけることは、冷えと蒸れです。
そのためには外からの冷たい風を防ぎながら、汗を素早く乾かすことがポイントです。
どうしても冬山というと危険なイメージがありますが、気をつける部分を抑えればそこまでコストもかからないと思います。
まずは、ハイキングレベルで登れる山から挑戦するのが良いと思います。
雪の降り積もった白銀の道を歩く光景は、非日常であり幻想的です。
雪玉を無心で作ったり、岩から垂れたつららを眺めたりと、普段雪に縁のない人間からするととても楽しいものです。
今回の記事を参考に、ぜひワクワクする雪山に足を踏み入れてみてください。
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